東京都・築50年の旧診療所内に設けた日舞稽古場 
 

約50年前に建てられ、長く地域の診療所として
 使われていた建物の一部を、日本舞踊の稽古場
 に改修しました。

診療所受付と診察室の間の間仕切り壁を撤去し
 て空間を広げ、檜縁甲板張りの床・サワラ材柾
目板張りの壁・障子・鳥の子紙襖からなる16畳
 の稽古場が誕生しました。

 床下には、音響効果を増すための甕を4つ埋め込
 んであります。経年変化を感じる木摺り漆喰塗
 りの壁と天井は、そのまま残しました。

 改修工事の可否を判断するのは、床や小屋組の
部材の構成と安全性です。

間仕切り壁撤去に伴 い平屋建ての建物の屋根を
支える小屋組部材を 調査し、梁補強を行ってから
柱を数本取り去る 作業としました。

家族構成の変化や使用用途の変更に伴う改修工
事にあたり、木造軸組み工構法は対応がしやす
いので、全てを解体せずとも部分対応で長く使 う
ことができます。

庭木や建物の外観は変えないので、地域の景観
はそのまま残り続けます。

この国に伝わる踊りの文化が、この場所を通じ
て長く広く伝わることを祈ります。


改修前の診療所内部




天然唐松の柱を建てた壁




檜の床とサワラ板と本ジュラク土塗り腰壁




切り取った間仕切り壁下に照明器具を埋込み




建具と壁の板はサワラ柾目の共材を使用